脱原発の実験場で、北海道民の命を、危険にさらすな |
脱原発の実験場で、北海道民の命を、危険にさらすなと言いたい。
それと、太陽光発電で、国土荒廃を許容するなと言いたい。
大阪地震とそれに続く西日本豪雨の災害、台風21号による被災、
北海道大地震とブラックアウト(大停電)
自然災害による被害には、対策が必要であると、認識を新たにしている。
法律を書き換えれば、自然災害が緩和される筈も無いのである。
この極めて当然な見解を忘れてはならない。
殊に、生命の危険が及ぶ災害を座視してはいけないと真剣に思う。
凍死するか、放射能を選ぶか?
他の手段があるのなら、賢明な諸氏は伝えてくれ。
2011年3月11日の忘れもしない福島第一発電所の事故では死者ゼロであった。
大停電が冬季に起きれば、至る所で、凍死する危険が待っている。
電気は足りているが、脱原発派の拠り所であったが、ブラックアウトの起きる原因は、
どう見ても、全電力が足りないと痛感せざるを得ない。
究極のインフラ、電力が絶えた状態では、通信も交通も産業も死に絶えるしかない。
筆者の意見に、強く賛同する。
>日本が北海道になるのです。<
日本は、日本以外の電力融通はでき得ない、この現実を直視すべきなのである。
永遠に原発再稼動を続けよと叫んでいる訳ではない。
短期間でも、冬季を安全に過ごし、対策を講じる野が、賢明な措置であると考える。
高橋はるみ知事は、記者会見で地震被災への言及はあったが、電力の確保については
不安の残る内容であった。綱渡りをしなければならない原因は、極めて政治的要因である。
脱原発派の論議は、事実上、破綻している。
計画停電に協力して、スーパーやコンビニの灯りは薄暗く、商品棚には隙間が開いている。
一番の被害地である、厚真地方の打撃も凄まじいが、北海道の2大産業である観光、
農畜産への打撃も凄まじいものがある。
今後半年間、北海道は雪に閉ざされる。
観光業はむしろ、冬が最盛期なのである。薄暗いホテルに誰が宿泊したいと思うのか?
北海道を脱原発の実験場にするな ---森 修
2018年09月20日06:01
http://agora-web.jp/archives/2034796.html
私は北海道で生まれ育ち、大学卒業後就職し各地を転勤したが、東日本大震災の年に札幌の子会社に転籍となり、今回の地震を札幌で経験した。最初に思ったことは真冬でなくて本当に良かった。電気が無くともまだ寒くない。犠牲になった方には本当に申し訳ないが、これは天の啓示に違いない。
もし厳冬期の吹雪の夜に同じことが起きたら、高齢者や生活弱者を中心に10万人単位での凍死者が出るだろう。今の暖房機器は電気がなければ全く稼働しないのだ。これは北海道で生活したものでないと実感できないと思う。
また台風一過後で比較的に天候に恵まれたことも不幸中の幸いだった。もし猛吹雪だったら除雪車も出動できず復旧作業は大幅に遅れていただろう。道東の猛吹雪で車が立ち往生し、死人がでた記憶も道民には生々しいが、内地の方には記憶の彼方になった出来事であろう(北海道では本州3島を内地という)。
運転停止中の泊原発(北電サイトより:編集部)
今回は3日ほどで全道概ね通電したが、吹雪が3日も続けば通電もそれだけ遅れ、飲み水も全て凍ってしまう。氷の世界で人は何時間生きていけるのだろうか?内地の方には想像すらできないことだろう。
復旧の目途が立ったころ、民放のアナウンサーが「コストのことを考えて原発を稼働すべきという人がいるが、大丈夫です、電気は足りています。安心して暮らしてください」という趣旨のコメントをしていた。
こいつは道民を馬鹿にしていると思った。
少なくとも供給力と需要のバランスを示し「厳冬期を想定しても十分な供給余力があるので、不需要期の今は大丈夫です」程度のコメントならわかるが、根拠もなく大丈夫は無いでしょう。冗談でなく戦争中に「大和魂で日本は必ず勝つ」の類です。真っ暗な冷凍倉庫に入って、凍っていくペットボトルを抱え、一晩過ごしてからもう一度コメントして下さい。
もっとも北海道電力の供給余力は泊原発が稼働してこそ生まれるのであって、脱原発のマスコミは根拠を示すことは出来ない。だからデマを流して道民を惑わす。あえて脱原発の是非については述べないが、北海道と内地をつなぐ送電線は60万kwの能力しかない。こんな閉じられた供給システムの中で、脱原発の実証実験はやめてもらいたい。道民はモルモットではありません。
脱原発を目指すならば十分な準備をしてやって下さい。東日本大震災以降、順次原発が休止するなか、たまたま電力の供給力不足による停電は発生していないが、北海道電力だけでなくどの地域も綱渡りの需給バランスだったようだ。今回の地震で内地の人も目を覚まして欲しい。
首都圏直下型の地震や東海、東南海地震が起きた時、日本はヨーロッパとは違い他国から電力供給をうけることができない。日本が北海道になるのです。その時、北海道からは60万kwしか応援できません。今回、道民は分かりました。「原発を止めても電力は足りている」は全くのデマです。日本国民も目を覚ますべきです。道民同様モルモットではありません。
高橋知事へのお願いです。今年の冬は道民の命と生活を守るために、泊原発を再稼働させてください。北海道の冬は、空気や水が必須であるように、電気が無ければ生きていけません。根室沖地震の発生確率がまた上がりました。熊本のように胆振東部地震の本震や札幌周辺で誘発地震があるかもしれません。想定外のことは起こるのです。
原発が無くても電力の供給力が十分につくまでは、内地からの応援が無いに等しい北海道を、脱原発の実験場にするのを止めさせて下さい。実験結果は既に出ました。失敗です。マスメディアのデマから道民の生活を守ってください。
宜しくお願いします。
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森 修(もりおさむ)1956年室蘭市生まれ。北海道大学農学部卒業後、日本セメント(現・太平洋セメント)入社。現在はナトリ株式会社代表取締役社長。